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波動の法則・1/28産経新聞

作家 曽野 綾子 平成30年1月28日 産経新聞より抜粋

 

(前省略)

多分、人間は常に自分の心の手が届く

範囲の仕事をしていけばいいという原則

もあるかもしれない。

遠くに存在するものはよく見えないから、

偉大なものばかりのように見え

効果も大きいような気がするが、

近くに見えるものは確実なのである。

 

個人が今ここにいるという運命には、

一つの深い意味がある。

誰もが自分に近い所に起こる問題から

片付けていけば、遠くの大問題に手を出さなくても

いつかは解決するようになっている。

だから本当は私たちは、隣に住む人や、

親戚から助けていけば、遠くの難民の援助をしなかったと

いって悩む必要はないのだろうと思う。

 

いい人だから助けるのではない。悪い人でも

同じように助ける義務がある。

 

愛は好きだという自然な感情が沸き起こることではなく

人として、私たちが相手に対して持たねばならない感情を

義務として持つことなのである。

必ずしも、感情としての愛がなくてもいい。

義務として、愛しているのと同じ行為が取れればいいのだ。

それは、感情として嘘をついているのではなく

その時初めて人間は、この複雑な心理と

社会構造を超える魂や哲学をもった存在になるからだ。

 

日常生活の中では、私たちは自分の魂のありようも

少しごまかして体裁のいい人間のように見せかける

こともできる。

しかし草津白根山で噴石に遭うような危機にさいしては

他人を助けるか自分を助けるかという行為において

人は自分の心を隠すことができない。

たがら、常に生涯を見通した哲学が必要なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

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